アマチュアトランペッターのつぶやきfromアメリカ

アメリカ在住時に音楽活動経験をした日本人アマチュアトランペッターが、日米の音楽活動を通して見聞きしたことをいろいろ綴ってみます。

練習中の私語 - 続編

今日の練習の冒頭の、バンドディレクターJさんの一言。

「はい、練習はじめましょう。私語は謹んで。Jokeもやめてください。」

それこそJokeかと思ったが、Jさんの顔はいたって真面目。
別にこれまでJokeが練習の進行を妨げていたわけではないと思うが、Jさんのイラっと感がにじみ出ていた。
  1. 2013/09/10(火) 22:53:55|
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練習中の私語

日本でいう楽団指揮者あるいは団内指揮者は、アメリカの吹奏楽団ではだいたいBand Directorと呼ぶ。言うまでもなく大変な役割である。
私の所属するバンドのDirector、Jさんは、大変温厚で真面目な方である。その方の悩みの一つは、練習中の団員の私語。さすが皆さんアメリカ人なので、彼らの口を塞ぐのは容易ではない。思ったことは口にせずにいられない。もちろん皆気を遣って小さな声で話す。しかし、複数の人間が私語をすれば、当然Directorの話が聞こえにくくなる。毎回毎回Jさんは、紳士的に、「私語はやめてください。」「私の話を聞いてください。」「はい、こちらに注目してください。」と、いろいろな言い方で諭される。もちろん皆成熟した大人であるので、あ、これはいけない、と静かになる。しかし次の演奏が途切れた瞬間、半本能的に、私語が始まる。

Jさんは毎週練習の後、感想や事務連絡、指示事項を伝えるためのメールを送信されているが、たびたび私語に関する注意が、比較的長文で書かれている。Jさんが練習を意義深いものにしようとする真摯な姿勢が伝わる。皆おそらくJさんの考え、気持ちにちゃんと共感している。

でもいざ練習になると、私語はなかなか減らない。

先日の練習の開始前、Jさんが意を決したように滔々と話し始めた。長い話だが、Jさんの真面目な人柄と、アメリカ人としての気質が随所に表れた話なので、できるだけ文脈を変えずに、以下に再現してみる。

「皆さん聞いて下さい。今日はみなさんに提案があります。我々の練習時の行動についてです。皆さんはバンドのメンバーとして、ここで練習し、上達し、よりよい音楽を演奏するのが、責務であります。私はバンドディレクターなので、みなさんに指示を出して、バンドの音楽をより良いものにするためにみなさんを導く責務があります。そこで、私はこれから述べるような行動をとることを宣言します。
まず、私は練習中はディレクターであって、みなさんの友達ではありません。私が練習の指示を出そうとするとき、みなさんが私語をされていれば、私語をやめてくれるまで指示は出しません。静かになるまで待ちます。しずかになってから、指示を出します。練習を進めるのはみなさんの責務でもあるので、そのためには私語は慎んで、私が出す指示は必ず聞いてください。みなさんの取るべき行動は、みなさんの責務に基づいて、よく考えて、決めてください。わかりますね。もし質問があるときは手を挙げてください。私がみなさんの挙手に気づかないとき、私の名前を呼ぶことは問題ありません。手を挙げないでしゃべることは慎んでください。
もう一度言いますが、練習中は私はあなたの友達ではない。ディレクターです。練習が終わって、いつものレストランでご飯を一緒に食べるときは友達です。というか、少なくとも私は、みなさんの友達だと思っています。みなさんも私のことを、その時は友達と思ってくれると嬉しいです。
話を戻します。以上が私の行動宣言です。今後、練習中は私はそのような行動を取ります。副指揮者のSさんがどういう行動をとるかは、Sさん次第ですのでSさんが決めますが、私はそうします。みなさんがどういう行動をとるべきかは、お分かりですよね。よろしくお願いします。」

いちいち解説するのは野暮かと思うが、以下が私の興味を引いたアメリカ人らしいポイント。

・前置きが仰々しいのは、アメリカ人として話に権威あるいは公式である雰囲気を持たせるための常套手段。
・人そのものを批判せず、行動を正そうとしている。罪を憎んで人を憎まずと似た感じ。
・あえて友達ではないとまで言い切って、メッセージを強く発信し、意見ではなく指示というニュアンスを作っている。
・それでも個々の取るべき行動は個々の責任であるというアメリカ的な原則論からは逸脱していない。
・発言の権利をルール化して確保している。
・友達としての関係の維持にしっかり言及することで気持ちの面にも配慮している。
・副指揮者の権限は冒していない。

すべてのアメリカ人がこうではないが、田舎の真面目で厳格なおじいさんらしい、非常に成熟した姿勢であると感じた。みんな真面目に聞いていた。その日の私語は、劇的に減った。

しかし次の週、だいたい元に戻った。。。

Jさんの奮闘は続く。
  1. 2013/09/07(土) 08:40:42|
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ブラスクインテットはじめました

所属しているバンドのメンバーに声をかけられ、金管五重奏をやることになり、今日が初練習だった。バリトン奏者のSさんが音楽監督を務める教会が練習会場。40代一人(私)、50代一人、60代二人、70代一人というメンバー構成だが、みんな元気で、初見でもしっかりアンサンブルしている。楽しかった!!!これから曲を仕上げていくのが楽しみ。
話はそれるが、アメリカ人でも残響の多いところで演奏することを「風呂場で吹く」と言うのはちょっとした発見だった。
  1. 2013/09/04(水) 23:03:18|
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楽器のコンバート

所属バンドの一つが4週間の夏休みを開けて練習を再開しました。私はその前にも数週間日本へ一時帰国していたりしたので、練習は約2か月ぶり。

夏休み明けでびっくりしたことがある。

気づくと見覚えのあるバリトンサックスプレーヤーがトランペットをもって隣に並んでいる。彼がトランペットをふけることは知っていたが、まあいとも簡単にコンバートするもんだ。理由を聞いてみたが、特に大きな理由はないらしい。その身軽さもすごいが、できてしまうこともすごい。実際彼はどちらの楽器も結構吹ける。

そしてふと前を見ると、あ!オーボエプレーヤーのNさんがクラリネットになっている!まだ理由は聞いてないけど、みんな簡単にコンバートするんだなあ。

アメリカでは、特に学生時代、一つの楽器をずっと演奏する人ももちろんいるが、割と気軽にいろんな楽器を試してみるケースも少なくないらしい。そうして、複数の楽器を演奏できる、こうした人たちが生まれるのだろう。こうしたやり方のメリット、デメリットはいろいろあろうが、私の印象では、視野を広げるプラスの効果が大きいように感じるし、発想がアメリカらしくていいな、と思った。
  1. 2013/09/02(月) 10:30:48|
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楽譜

ミニクイズ。楽譜のことを英語で何と言うか。

辞書を引くと、Scoreとか、Noteとか、Chartとかも出てくるし、確かに楽譜のことを指す単語なのだが、日常会話ではもっとシンプルに言う。Musicである。
先日のコンサートでのこと。パートトップのWさんが、本番前になんだかとても不機嫌な顔をされている。そして一言、

"I do not have my music."

つまり、楽譜がない!

私のバンドには、団員の楽譜をまとめて入れるための、ビール瓶ケースのような箱があり、本番ではいつも誰かがその箱を持ってきているが、今回はその箱を誰も持ってこなかったのだ。実は、その箱、別に全員の楽譜を入れているわけでもなく、個人の楽譜は個人で持ち帰ってももいいルール。しかも団員の多くは普段楽譜を持ち帰って練習するため、その箱に楽譜を入れていない人の方が多い。

特に本番前は多くの人が楽譜を持ち帰るので、結果的にその本番当日楽譜がなかったのはWさんとその奥様(アルトサックス)だけ。あわててクラリネットの若いお兄ちゃんがいつもの練習会場に楽譜を取りに車を走らせたが、本番開始時間から20分後ぐらいに楽譜到着見込み。
で、バンドのとった対応が、実にユルくていい。

まず、本番は5分押しスタート。
アルトサックスのソロが最初の方の曲にあるが、いきなり隣の席の人に「吹いて」と無茶ぶり。
倍管で吹いていた曲は、楽譜を持っている人がWさんに見せてあげて吹いてもらう。
誰も同じパートを吹いていない曲は、暗譜で吹ければ吹いてくれ。
楽譜が到着し次第いつもの通りにやる。

まあ、多くは倍管で吹いていたので演奏会全体としてはそんなに問題にならなかったが、Wさんはめちゃくちゃ不機嫌で、おかげでいつも難なく吹きこなすところまでミスしたり、と演奏も不調で、さらに不機嫌に。

Wさんいわく、10年以上このバンドをやってきて、楽譜の箱を本番にもってこなかったことは過去になかったのに、なんで今回は持ってこないんだ!と憤慨されていた。そりゃあ、自分の楽譜が本番になければ怒るよなあ。。。けど、結果的にWさん夫婦だけが楽譜をもってきてなかったこともあるし、Wさんは本来とても厳格で、責任感も強い方。落ち着かれた後、「申し訳なかった。」と謝られていた。

こんなことが日常で起こってしまい、しかも何とかなってしまう、そして誰もそんなに大慌てしない、このバンド大好きだ。
  1. 2013/04/20(土) 19:13:34|
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プロフィール

RYStrp

Author:RYStrp
アメリカ在住経験のある、日本在住の会社員。アマチュアトランペッター。トランペット歴は小学校6年生にはじめて以降、吹奏楽、オーケストラ、金管アンサンブルを経験。

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